アサブツお仏像Blog
Blog しごとのこと イケメンを託される(続)

しごとのこと

イケメンを託される(続)

2017.01.12

こんにちは。旭物産 岸本です。

 

 

お仏像修復のタイミングとはいつなのでしょうか?

 

こちらの毘沙門天さまは今回なぜ、

あらためて修復に至ったのでしょうか?

20161231_%ef%be%8b%ef%be%9e%ef%bd%bb%ef%be%93%ef%be%9d-3

修復前のお姿。豪華絢爛で迫力がありますね。

 

20161231_%ef%be%8b%ef%be%9e%ef%bd%bb%ef%be%93%ef%be%9d-1

今回の修復後のお姿。美しい中に力づよさがあります。

 

お仏像修復においては、

以前修復されていたとしても

そのときの修復度合いによって強度を保つ

リミットが過ぎている場合もあったりします。

 

たとえば、お仏像の接着部分や破損部分を

1度目の修復によって接着させたり部品を付けたりします。

 

そして何十年か後に2度目の修復のときに

1度めの修復をリセットせずに

とりあえずの修復をしたとします。

 

1度目と2度目の修復された方は

異なる人物ですので

お仏像に対する解釈が異なったり

予算や修復時の期待値によって

本来のお姿と異なったりという変化があらわれてきます。

 

ここで、大切なことは

どの時代でもお仏像を修復されたときのご住職や檀家さまは

その時代で最高の出来になるよう思いを込めて

お仏像を大切にしてくださっています。

 

ちなみに今回の毘沙門天さんは

度重なる修復のあとが残っており

そのつど工夫されていたようです。

 

ところで、

お仏像を修復されようとするご住職とお話をしていると

このお仏像はこのご住職だからこそ

“今修復してもらうこと”を望んでいらっしゃるのだなぁ。

 

なんて感じたりするのです^^

 

何百年もこの世にいらっしゃるお仏像が

いつ修復のタイミングにしようか

待ちわびていらっしゃるのでしょうか^^

 

お仏像修復はなかなか壮大なおしごとです。

 

 

それでは、本日も読んでくださいましてありがとうございました。